内観体験記 VOL:26

夕食、お風呂も済ませ6時か9時まで、水野先生並びに諸先生方がご出席の中、最後の集中内観が始まる。今回の内観の最終として遅ればせながら、家族に視点を於いて内観しょうと思う。ただし、この「JR2ENQの日記」には表記しない事とする。なぜならば、家族に関してだと、家内と子供に対してになるが、何故か面映ゆい感じと、現在進行形の事柄も絡んでくるし公表するには忍びないのである。このシリーズは私のプライベートな「ワード」にも自動的に転記出来るようになっているので、そこには家内と子供の内観状況を後で書く事にしている。その事を了承頂いて進行していく事をお許し頂きたい。
 さて、今日の新聞にこんな記事が載っていた。非常に意気に感じたのでご紹介する。・・・人恋しいのは山で迷った時だけではない。節電に沈む街を漂いながら、ヒトは寂しがり屋の動物だと思った。多くが手中の機械を頼り、通じ合える誰かとピンポイントでつながっている。震災後、ちょっとした結婚ブームだという。広告を控えたにもかかわらず、結婚仲介業者への資料請求や入会が増加中と報じられた。「寿退会」も多い。一緒にいてくれる誰かを求め、女性の動きが目立つそうだ。余震や停電、放射能を案じての独り暮らしは、都市の孤独に慣れた人でも心細いのか。あの夜、何時間も歩いて帰宅し、明かりをつけても一人。きずな、だんらん、安らぎといった言葉たちが背中を押すのだろう。名高い調律師の著にあった。「ピアノは振動には結構強いが、温度や湿度の変化に弱い。たちまち調律が狂う」と。人はピアノにも似て、大地の揺れに耐えつつ、一変した世の空気に心が乱れる。そして、自分だけの調律師を探す。真偽はさておき、米国では大停電や大災害、テロのたびに小さなベビーブームが伝えられる。何気ない温もりが愛おしく、独り身は婚活に燃え、交際中に結ばれた、若い夫婦は・・・ささくれた世相に疲れた人は、家庭なるシェルターにこもるらしい。2011年春、万の人口が瞬時に失われた。喪に服す列島がにわかに放つ結婚熱は、欠けた命を補う営みにも見える。種族の本能といえば大仰だが、少子化に一矢報いるべく、慶弔が攻守ところを変えるなら喜ばしい。この国はまだ生きている。・・・